三重県では事故発生を受けへ事故調査専門委員会(委員長・笠倉忠夫豊橋技術科学大学技術開発センター科学技術コーディネーター)を設置して原因の究明と再発防止を図るためへ報告書をまとめた。
報告書では、七月から八月にかけて発生した発電所RDF貯蔵槽での発熱・発火・爆発について、結論を出した。
発熱については、貯蔵槽は空気が流入しうる構造であり、また、定期点検時にRDFが完全に排出されていなかったうえ、さらに倉庫で長期保管されていたRDFも投入されていたため、結露などにより局所的な水分の集中が起こりへRDFが吸湿して有機物が発酵、発熱につながったとしている。
発火に関しては、事故当時へ大量のRDFが貯蔵槽内にあり、極めて熱が逃げにい状況のうえへ加えて有機物の化学的酸化による自己発熱で高温となったためとしている。
爆発の原因としては、貯蔵槽内が長期間にわたる自己発熱で高温状態にあり、様々な反応によりへ可燃性ガスが発生しRDFを抜き出した空隙や上部の空間に、可燃性ガスが充満したところに、何らかの火源によ起こったと結論した。
事故の背景にも言及した。
第一原因として、RDFを長期・大量に保管した実績がなRDFが条件によって発熱し、発火するという性状認識に欠けていたこと、二〇〇二年十二月の事故の際、原因の究明と安全対策が不徹底であり、非常時を想定した安全対策が確立されていなかった点が指摘されている。
環境省でも、「ごみ固形燃料適正管理検討会」が二〇〇三年十二月二十五日付で調査結果をまとめ、ガイドラインを設けて、関係する都道府県知事宛に通達したオイルの製造、利用に関する指針では水分を一〇%以下に抑制へ破砕や成形、乾燥工程では熱感知器や計測装置へ消火設備の設置などを義務付けている。
経済産業省でも、この件で調査ワーキンググループを設置、RDFの品質管理へ長期保存の回避へ発熱・発火・爆発防止対策の必要性を指摘している。
総務省消防庁でも同様の措置を適用して、日常の安全管理に努めるよう求めた。
またへ消防機関、第三者機関による安全性の確保にも言及した。
しかし、こうした国の対応は、消防士二人が死亡するという重大事故が起こってからへ初めて行なわれたものでも遅きに失したと言わざるをえないDOU、施設では、御殿場・小山のようにRDF製造中の発煙・発火へ火災、爆発事故が頻繁に起こっていた。
とわけ、御殿場・小山は、九九年(平成十一年)五月の乾燥機内の火災発生の再発防止に関して、万全の体制を設けた。
発熱・発火・爆発の懸念のある設備の周辺には、温度センサーやcO感知器、自動散水装置、消火栓などを設置した。
またへセンター職員、消防署へさらに施工メーカーの一二者による防災対策マニュアルを作成し、その都度不具合な点を見直し、防災訓練も実施していた。
国は三重県での事故を契機に、全国の同様施設に対して過去の事故についての報告書の提出を求め、御殿場・小山もこれに応じて九九年五月の乾燥機内の火災発生をはじめ、各種の事故を詳細に報告をしている。
国の集計によれば、全国の二〇カ所近い施設で、過去に発煙・発火・爆発事故が起こっていたという(図3参照)。
日量最大一五〇トン処理という、当時へ国内最大の施設だった御殿場・小山の事故事例を、補助金を付けた国側が早い段階で感知し、危機意識を持つに至れば、三重県の死亡事故は回避できたのではないのかという気がする。
RDFをはじめ、国は一般廃棄物処理施設に対して、巨額な補助金を拠出して支援している。
また、処理の広域化を促し、三重県のようなRDF発電、あるいはガス化溶融を推進してきた。
だが、双方ともたかだか一〇年程度の実績しかなり、各所で重大なトトラブルが起こっていた。
にもかかわらず、国は新技術へ補助金を出したただけで、施設完成後の稼働状態の調査、あるいはトトラブルについての追跡調査を怠っていた。
三重県での死亡事故は、技術力を過信するメーカーや、所管する行政の危機管理意識の不在へ補助金丸投げの国の無責任な体質から生まれた人災といった側面もある。
また、三重県の事故では、その後の調査でRDF貯蔵槽は当初、五〇〇トン用を四基設置することになっていたという。
それが、メーカーのコスト削減策で二〇〇〇トン用一基に集約された。
ここにも発注側と受注側の危機感の喪失がみえる。
ただへRDF事故の根本の原因は、RDFを国がある時は「燃料」、またある時は「ごみ」といった具合に、双方を都合のよいように使い分けていた点も指摘されている。
そのため、重大事故が起こらなければ、腰を上げないという無責任な土壌が生まれてしまった。
〔三重県の事故を教訓に消火訓練〕三重県多度町のRDF発電所のRDF貯蔵槽が爆発へ炎上して消火にあたっていた消防署員二人が死亡した事故は、管内に御殿場・小山RDFセンターをもつ御殿場市小山町消防本部に新たな危機感をもたらした。
同本部では九九年五月、センターの乾燥機で火災が発生して緊急出動した経験があった。
この火災では、幸い死傷者もなり、消火作業もスピーディーに運んで機器類への被害も比較的少なかった。
その後の復旧工事では再発防止のため、一酸化炭素(oo)検知器や温度センサーを追加設置して安全対策を施した。
しかし、三重県の事故によって、消防の現場から改めて安全対策を洗い直す声が上がった。
同本部のO喜勝予防課長は、「三重県では消防署員二人が死亡した。
万が一の時、より少ない被害で署員の安全を確保したい」と危機管理の再検討の必要性を指摘した。
その結果へ九月下旬、センター会議室で広域行政組合事務局もセンター、消防本部の各職員がRDF発煙時の対応マニュアル作成について協議した。
会議には共同企業体の現場担当も出席し、「安全に関しては最優先させます。
三重県の事故は同じプラントメーカーとして非常に残念。
安全についてはトップからも指示を受けています」と全面協力を申し出た。
対応マニュアルはシステム中、発煙、発火が起こやすい主反応機へ圧縮成形機、乾燥機、サイロの四カ所を重点的に作成された。
そこでまず、coの異常レベルを従来と比較して下げた値で「高警報」とすることを決定。
また、異常を検知した場合の対応も見直した。
中央監視室での操作と現場での作業や確認を今回へ分離して役割分担をはっきりとさせた。
このうち、中央監視室では機器類の稼働停止などに関して、自動と手動を明確に文書化して、誤動作を防ぐことにした。
また、現場は中央監視室からの指示に従って、すべて手動で対応するよう改めた。
発煙や発火で最も危険となるCO対策についてはへ九九年五月の火災で火元となった乾燥機はcO濃度の値が一〇〇ppmとなった時点で、「高警報」を出すよう改善された。
この時へ値が下がらないようならば乾燥機と関連機器類を緊急停止させることにした。
現場では中央監視室からの指示があるまで爆発を回避するため、点検口を不用意に開けないで、手動供給水弁を「開」とすることにした。
さらにCO値が五〇〇ppmに達して、「高高警報」発生となった場合は、すべてのラインを緊急停止させるよう改めた。
サイロでの対応は、CO値が八〇〇ppmで「高警報」として、四カ所の分析計のcO値を確認する。
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